新潟競馬場芝2000ｍ外回りの特徴と傾向まとめ｜攻略法も一挙公開

今回紹介するのは、新潟競馬場芝2000ｍ外回りの特徴と傾向です。新潟芝2000m外回りは新潟大賞典、新潟記念などハンデ戦の重賞が行われており、波乱の決着が多い舞台として知られています。

それでも、調べてみると思ったより上位人気の成績は優秀でした。

脚質についても深堀りしていますので傾向をしっかり把握してください。

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新潟競馬場芝2000m外回りの概要・特徴

新潟競馬場芝2000ｍ外回りのコース概要や特徴は以下の通りです。

コース概要

新潟競馬場芝2000ｍ外回りは向正面の右奥ポケットから発走。芝1400ｍと同じスタート地点となります。コーナー２つのワンターンで、芝2000ｍをワンターンで設定しているのは、ＪＲＡ開催10場の中で新潟だけ。ちなみに芝2000ｍ内回りはスタンド前発走でコーナーは４つあります。

芝2000ｍ外回りはスタートから３コーナーまでの距離が948ｍと非常に長く、４コーナーを回って最後の直線も659ｍと国内最長。内回りは高低差0.8ｍとほぼ平坦ですが、外回りは2.2ｍあり、走力だけで押し切れる条件ではありません。このような条件から、序盤は騎手が折り合いをつけて馬のスタミナを温存して、最後の直線に入ってから瞬発力勝負―となる傾向があります。

レコードタイム

新潟競馬場芝2000ｍ外回りのレコードタイムを見てみましょう。

新潟芝2000m外回り	タイム	性齢	馬名	記録年月日
3歳以上レコード	1:56.4	牡５	ツジノワンダー	2001年７月14日

新潟競馬場芝2000ｍ外回りのレコードは、2001年にツジノワンダーが準オープンの1600万下特別でマークしています、2001年は新潟競馬場がリニューアルオープンした年で、その時の記録が破られていません。

ツジノワンダーはオープンでの白星はありませんが、ＧⅢ新潟記念に３回、ＧⅢ関屋記念に２回出走するなど、夏の新潟を主戦場として活躍しました。なお、新潟競馬場芝2000ｍ外回りで２歳戦は行われていません。

平均タイムとラップ

次に示すのは新潟競馬場芝2000ｍ外回りの過去５年間の平均タイムです。

格	R数	タイム	前３F	後３F	後/前
1勝	46	2:00:3	36.9	35.1	95
2勝	13	2:00:4	36.0	35.1	95
3勝	5	1:58.4	36.3	34.5	95
重賞・ＯＰ	11	1:59:4	36.4	35.8	98

スローペースの傾向が顕著です。ただ、重賞、オープンは前後半の差がそれほどありません。

さすがにレベルが上がると絶えず厳しい流れになっているようです。

新潟競馬場芝2000ｍ外回りで行われる重賞レース一覧

レース名（グレード）	1着賞金	開催時期
新潟大賞典（GⅢ）	4300万円	５月上旬
新潟記念（ＧⅢ）	4300万円	９月上旬

新潟競馬場芝2000ｍ外回りで重賞は２レース行われています。一つは毎年５月に行われているＧⅢ新潟大賞典。もう一つは夏競馬の締めくくりとしてファンの注目度も高いＧⅢ新潟記念です。

どちらもハンデ戦で、成長著しい上がり馬や、ＧＩ、ＧⅡでやや頭打ちとなっている馬など、さまざまな立ち位置のメンバーが集結するのが特徴。馬券検討も毎年難解です。

新潟競馬場芝2000ｍの傾向データ

ここからは新潟競馬場芝2000ｍ過去５年間のデータを紹介します。

８項目にわたって分析したので、馬券の参考にしてください。

人気別

人気	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	29.3	50.7	65.3	72	83
2	25.3	45.3	60.0	109	97
3	14.7	30.7	53.3	92	99
4	8.0	17.3	29.3	59	52
5	8.0	14.7	25.3	81	68
6	2.7	8.0	14.7	41	39
7	4.0	12.0	17.3	71	70
8	1.4	4.1	9.6	21	37
9	1.5	8.8	11.8	48	72
10~	1.6	2.7	4.3	62	40

１番人気と２番人気の成績が拮抗。３番人気を含めると勝率はほぼ７割あります。下位人気は回収率を見ても、あまり追う価値はなさそう。馬券の軸は素直に上位人気から選ぶのが賢明です。

枠順別

枠	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	10.3	18.4	24.1	62	71
2	14.9	23.4	29.8	153	73
3	7.0	19.0	27.0	84	72
4	6.3	13.4	20.5	21	43
5	7.6	12.6	19.3	51	36
6	6.3	13.5	24.6	51	57
7	5.7	13.6	25.7	32	66
8	8.9	18.5	24.7	86	71

勝率が内枠に偏っているのが目立ちます。新潟競馬場芝2000ｍ外回りは３コーナーまでの距離も長く、ポジション獲りなどの枠の有利不利は基本ないはず。同じく外回りコースを使用する芝1600ｍは逆に外枠の成績が良く、理由はつかみきれません。ただ、数値の高さは無視できませんし、芝2000ｍ外回りにおける内枠の存在は意識していいでしょう。

脚質別

脚質	勝率	連対	複勝	単回	複回
逃げ	4.0	13.3	29.3	41	78
先行	10.1	21.0	28.4	54	64
差し	9.3	17.3	25.7	95	64
追込	5.8	10.9	17.1	44	48

勝率が良いのは先行、差しタイプ。ラップの傾向からも序盤は緩やかに流れ、最後の直線で瞬発力勝負になるケースが多いということでしょう。逃げ馬にとっては長い直線を２回走る新潟競馬場芝2000ｍは厳しいようです。

追い込みは軸として選びにくい勝率ですが、連対、複勝率はそれほど悪くありません。逃げ馬苦戦の傾向からも前崩れ待ちで狙う価値はあります。

種牡馬別

種牡馬	勝率	連対	複勝	単回	複回
トゥザグローリー	50.0	50.0	50.0	31	67
スズカフェニックス	40.0	40.0	40.0	740	186
ワークフォース	28.6	42.9	42.9	147	111
フェノーメノ	20.0	30.0	30.0	224	66
ダイワメジャー	18.2	27.3	27.3	70	43
ハービンジャー	17.5	20.0	25.0	252	76
ステイゴールド	16.7	20.8	29.2	239	135
キズナ	14.3	23.8	47.6	155	118
ブラックタイド	12.5	12.5	25.0	52	61
エピファネイア	11.5	19.2	34.6	31	67

トゥザグローリー産駒が勝率５割。2023年ＧⅢ新潟大賞典覇者のカラテも輩出しており、クラスを問わずコース相性が良さそうです。また、ハービンジャー産駒は【７１２３０】

出走頭数延べ40頭とサンプルが豊富の中で勝率、連対率、複勝率ともに高い数値をマークしています。

父系統別

系統	勝率	連対	複勝	単回	複回
ノーザンダンサー系	10.6	14.9	21.3	119	89
ミスタープロスペクター系	8.6	16.8	25.4	73	78
ロベルト系	8.3	11.1	23.6	94	83

勝率がいいのはノーザンダンサー系。ミスタープロスペクター系は連対、複勝率がいいので、馬連やワイドで買うなら、こちらがおすすめとなります。

騎手別

騎手名	勝率	連対	複勝	単回	複回
C.ルメール	50.0	50.0	66.7	140	83
横山和生	44.4	55.6	55.6	483	150
川田将雅	33.3	33.3	50.0	208	76
M.デムーロ	28.6	57.1	57.1	355	167
池添謙一	28.6	28.6	28.6	70	32
戸崎圭太	25.0	33.3	41.7	138	68
岩田康誠	25.0	25.0	37.5	256	105
亀田温心	23.5	47.1	58.8	230	143
菱田裕二	21.1	21.1	21.1	70	28
横山武史	20.0	30.0	30.0	129	47

ルメール騎手の勝率が５割あります。新潟で騎乗する機会の少ないジョッキーですが、参戦したら必ずマークしましょう。新潟で騎乗する機会の多いジョッキーの中では戸崎圭太騎手の良績が目立ちます。

４回に１回勝っているのはトップクラス騎手の貫禄でしょう。若手の亀田温心騎手も新潟で健闘しています。

調教師別

調教師名	勝率	連対	複勝	単回	複回
辻野泰之	66.7	66.7	66.7	993	330
安田隆行	50.0	50.0	50.0	338	125
池上昌和	40.0	40.0	40.0	206	84
須貝尚介	33.3	50.0	50.0	210	78
田村康仁	33.3	41.7	41.7	251	86
池添学	28.6	42.9	42.0	64	52
大竹正博	27.3	36.4	36.4	100	44
高橋文雅	27.3	27.3	27.3	308	66
宗像義忠	26.7	26.7	26.7	288	79
清水久詞	25.0	25.0	25.0	488	106

辻野泰之調教師の良績は2022年にＧⅢ新潟記念、2023年ＧⅢ新潟大賞典を管理馬のカラテが押し上げています。さらに辻野泰之調教師は芝2000ｍ外回り以外の条件を合わせた新潟全体での勝率も18.8%あり、新潟に強い調教師の一人と言えます。

厩舎別

厩舎	勝率	連対	複勝	単回	複回
栗東	9.8	18.4	26.7	83	62
美浦	6.8	14.6	22.6	51	60

栗東組の成績が美浦組を離しています。回収率を見ても、新潟芝2000ｍ外回りの条件では関西馬を軸とした方がいいでしょう。

新潟競馬場芝2000ｍ外回りの傾向・データまとめ

ここまでデータを使って新潟競馬場芝2000ｍ外回りの傾向を紹介してきました。

特に重要だと感じたポイントは以下の通りです。

新潟競馬場芝2000ｍ外回りの攻略方法

ここからは新潟競馬場芝2000ｍ外回りの傾向とデータを深堀りし、買うべき馬、割り引きが必要な馬のタイプを紹介していきます。

データから見るここが買い

重賞以外は上位人気を素直に買う

新潟競馬場芝2000ｍ外回りと言えば大荒れ傾向のイメージを持っているファンは少なくないと思います。ただ、人気別のデータを見ると上位人気の成績は悪くありません。クラス別に分けてデータを見直すと、重賞戦に限り上位人気の信頼度が大幅に下がることがわかりました。

以下は新潟競馬場芝2000ｍ外回りで行われるＧⅢ、新潟大賞典と新潟記念の人気別過去５年データです。

新潟大賞典と新潟記念の人気別データ

人気	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	10.0	20.0	30.0	18	40
2	20.0	30.0	40.0	113	88
3	10.0	50.0	60.0	55	151
4	0.0	0.0	0.0	0	0
5	10.0	10.0	30.0	781	88
6	0.0	20.0	20.0	0	76
7	10.0	30.0	40.0	300	160
8	0.0	0.0	10.0	0	40
9	0.0	10.0	10.0	0	66
10~	4.2	12.4	20.0	87	78

新潟競馬場芝2200全体のデータでは３番人気までの勝率が約７割だったのが、４割まで落ち込んでいます。どちらもハンデ戦の新潟大賞典と新潟記念。斤量を決めるハンデキャッパーは全馬がゴール前で一直線となる姿を想像しているそうですし、上位人気が苦戦している結果が出ているのは当然かもしれません。

それでも、１～３勝クラスでは上位人気の信頼度が抜群です。特に２歳クラスでは１～３番人気の勝率が合わせて９割を超えていました。

新潟競馬場芝2000ｍ外回り２勝クラス人気別データ

人気	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	23.1	53.8	76.9	64	95
2	38.5	38.5	53.8	168	93
3	30.8	38.5	61.5	235	114
4	7.7	23.1	38.5	58	55
5	0.0	7.7	23.1	0	50
6	0.0	7.7	7.7	0	25
7	0.0	7.7	7.7	0	27
8	0.0	8.3	16.7	0	50
9	0.0	16.7	16.7	0	67
10~	0.0	0.0	0.00	0	0

１～３番人気までで勝率は９割超え。５番人気以下は勝ちがなく、10番人気以下は馬券圏内に１度も入っていません。１勝クラスも１～３番人気は７割、３勝クラスでは８割ありました。

新潟競馬場芝2000ｍ外回りの大荒れ傾向は重賞戦に限るもので、注目度の高いレースの傾向に引っ張られることなく、１～３勝クラスのレースでは上位人気が信頼できることを頭に入れておいてください。

データから見るここが割引

逃げ馬は狙えない

新潟競馬場芝2000ｍ外回りでは逃げ馬が苦戦しています。クラス別や馬場状態など条件を細かく分けてみても、逃げ馬のデータに輝きは見られませんでした。

複勝率は悪くないのでワイドや３連単のおさえとしてはアリかもしれませんが、軸に指名するのは避けた方がいいでしょう。

データの裏を狙う

重賞に限って先行馬は消し

新潟競馬場芝2000ｍ外回りは先行、差し馬有利ですが、重賞に限ると様相が少し違います。

芝2000m外回りが舞台のＧⅢ新潟大賞典、新潟記念に限った脚質別過去５年のデータを見てください。

新潟大賞典と新潟記念の脚質別データ

脚質	勝率	連対	複勝	単回	複回
逃げ	0.0	30.0	30.0	0	84
先行	2.9	5.9	11.8	57	49
追込	9.3	13.3	17.3	102	88
差し	4.8	11.9	23.8	106	119

新潟競馬場芝2000ｍで行われる全レースの数字と比較すると、差し馬の優位は変わりませんが、先行馬が勝率、連対率を大きく落とし、切り捨てても問題ないレベルになっています。そして追い込み馬は勝率で差し馬に次ぐ存在に。連対率、複勝率も数値がアップしています。

重賞で強力メンバーが揃うと、流れが緩くなることはあまりなく、逃げ、先行タイプは序盤の主導権争いで勝負どころまでの消耗が激しくなるのは常。そして、新潟の場合は最後の長い直線で瞬発力が要求されますから、前々からの粘り込みは難しくなります。新潟芝2000ｍ外回りの重賞戦では、中団から後方でレースを進めるタイプを重視していきましょう。

開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬

脚質別の傾向をさらに深堀りします。新潟競馬場では例年、７月下旬から９月上旬まで夏競馬を開催。野芝100%で高速決着になりやすい芝コースですが、開催が進むにつれて馬場は傷んできます。

新潟夏競馬の最終週２日間での芝2000ｍ外回りのデータを集めると、逃げ、先行タイプが勝った例はありませんでした。そして、追い込み馬の勝率が最もよいという結果になっています。

新潟競馬場芝2000ｍ外回り夏競馬最終週の脚質別データ

脚質	勝率	連対	複勝	単回	複回
逃げ	0.0	11.1	11.1	0	27
先行	0.0	9.4	9.4	0	52
追込	8.6	12.1	12.1	90	44
差し	11.4	20.0	28.8	144	121

競馬は騎手がコースロスを防ぐために、おおむね内側の進路を狙うので馬場は内側から傷んできます。逃げ、先行馬は特に内側を走ることが多いので、馬場悪化が顕著な最終週は経済コースの恩恵を受けられず、上記データのような結果となっているのでしょう。夏競馬の最終週はどのような条件でも逃げ、先行馬を軸にするのは危険。内目で揉まれるのを嫌って外目を走るであろう追い込み馬を見つけるのが好配当ゲットの近道です。

新潟競馬場芝2000ｍ外回りまとめ

新潟競馬場芝2000ｍ外回りの攻略ポイントのまとめは以下の通りです。

この記事が馬券検討の材料になればうれしいです。

それでは、よき競馬ライフを！

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参考文献

• JRA公式HP
• JRA-VAN

新潟競馬場コース一覧

芝1000ｍ	芝1200ｍ	芝1400m	芝1600ｍ
芝1800m	芝2000m（内回り）	芝2000m（外回り）	芝2200m
芝2400ｍ	ダート1200m	ダート1800ｍ	ダート2500ｍ